納入事例
トップ  >   納入事例  >   TBSラジオ 様 第8スタジオ
TBSラジオ 様 第8スタジオ
CALREC「ARTEMIS」:2021年 3月 運用開始

ラジオネットワークJRNのキー局である株式会社TBSラジオ様の第8スタジオに、CALRECの放送用デジタル・ミキシングコンソール「ARTEMIS」が納入されました。

在京ラジオにおけるDX( デジタルトランスフォーメーション) のトップランナーであり続けているTBSラジオ様。第8スタジオはTBSラジオ様の代表的なスタジオです。主に生放送で使用されており、日夜人気番組の放送を続けています。



納入事例_TBSラジオ様第8スタジオ_01
▲TBSラジオ様 第8スタジオ


●時代に沿った番組制作ができるスタジオへ

全部で7 つあるスタジオのうち、生放送用として使用されているのは3つ。第8 スタジオと双璧をなす第7スタジオという兄弟スタジオと、第7,8スタジオと少し離れたところに位置する第6スタジオです。CALREC の ARTEMIS が納入された第8スタジオは、平日の『生島ヒロシのおはよう定食/ おはよう一直線』『ジェーン・スー生活は踊る』『荻上チキ Session』『アシタノカレッジ』、土日の『ナイツのちゃきちゃき大放送』『爆笑問題の日曜サンデー』を放送しています。中でも注目なのが、平日夜10 時から放送の『アシタノカレッジ』。Youtube での映像配信をレギュラーで行っています。そのため、第8 スタジオは、ラジオスタジオにもかかわらず映像配信も想定した最新仕様。「インターネットでラジオが映像で配信。しかも生放送!」という時代にフィットしたDX の好例です。

今回のスタジオ設備更新に際して、TBS ラジオ様は番組制作スタッフの構成や設備位置に依存しない柔軟な仕様、かつ映像配信・リモート出演なども簡単に構築できるスタジオを目指されました。そして、過去70 年間で蓄積された独自の機能を抜本的に見直されたそうです。「スタジオ設備は10 数年先まで利用しますので、とにかく“将来の展望”を想像しながら仕様を検討しました。」とお話しいただいたのは、第8スタジオの更新担当をされた富田 大滋さん。「仕様検討中に新型コロナが蔓延し始め、スタジオの仕様は様々な機能を加速的に要求されることになりました。アフターコロナ時代のニューノーマルを見据え、リモート出演に対応可能なシステムを加えた新しい仕様は、逆に、思い切って導入することができました。」と、急揃えのシステム設置や密を回避した短時間の打ち合わせなどコロナ禍のご苦労がありながら、無事故はもちろん、コロナ罹患者を出すことなく計画通りにカットオーバーできた安堵と満足感のこもったお話を「ヒビノ様のお力添えのおかげ」というありがたいお言葉とともに頂戴いたしました。


●CALREC のハイグレードなコンソールARTEMIS Light

ARTEMIS は、CALREC のラインナップの中でも優れた音響性能と処理能力を誇るハイグレードな放送用デジタル・ミキシングコンソールです。プロセッシング数が異なる4 モデルがあり、ARTEMIS Light は最大240ch の入力信号を取り扱うことができます。240ch の総てに6 バンド・フルパラメトリックイコライザーやダイナミクスの機能を備えており、プログラムバス、マルチトラック、AUX バスへのルーティングが可能。しかし、その能力以上に富田さんに認められたのは、音質と操作性の良さでした。
「数あるデジタル仕様のコンソールの中で、明確な優劣をつけることは難しいかもしれません。しかしながら、CALREC ARTEMIS Light の音声デモの際の、圧倒的な音の豊かさ、HA の懐の深さなどは特に印象的です。従来通りアウトボードでコンプレッサーなどを設置していますが、バイパスしても問題ないほど安心できます。また、操作方法は何度か触ればすぐ馴染め、直感的にも分かりやすいと感じております。」と語っていただきました。
また、ARTEMIS はカスタマイズが可能。画面やフェーダー位置の組み換えのほか、必要とされる独自の機能をコンソールにはめ込むことができます。今回ご採用いただいたのは、32 フェーダー/40 フレームのカスタムモデルで、一番右のパネルがカスタム仕様です。


納入事例_TBSラジオ様第8スタジオ_02
 納入事例_TBSラジオ様第8スタジオ_03
納入事例_TBSラジオ様第8スタジオ_04
 ▲右端の
  カスタムパネル
▲ 第8 スタジオに納入されたCALREC “ARTEMIS Light"
   32 フェーダー/40 フレームのカスタムモデル
   ※スクリプトトレイも特注


「"どのスタッフがどこに座っても同等の作業ができる"というコンセプトのもと、場所に縛られない思想で作り上げた」と仰っていたカスタムパネルには、ディレクターの使用する制御ボタン(Q ボタン、REC 制御ボタン、TB、タイマーなど)、モニタ―セレクタ、送出ソースのスタンバイタリーが設置されました。

送出ソースのスタンバイタリーを大きく見やすいパネルに設置することで、スタッフ全員の目視確認やミキサーの上げ間違えなどの対策となっているそうです。

主要な納入機材

機材 ブランド名 製品名

デジタル・ミキシングコンソール

CALREC ARTEMIS Light

I/O BOX

CALREC Hydra2 ネットワーク用IO-BOX 多数

プログラマブル・デジタル・プロセッサー

BSS AUDIO BLU-806

DVI/KVM 切替機

Gefen EXT-DVIKVM-241DL

DVI/KVM 延長機

Gefen EXT-DVIKVM-LANTX( 送信機)
EXT-DVIKVM-LANRX( 受信機)




納入事例_TBSラジオ様第8スタジオ_05 左三角 第8スタジオ
 更新メンバーの皆様

納入事例_TBSラジオ様第8スタジオ_06
富田 大滋 さん
株式会社TBS ラジオ
UX デザイン局
メディアテクノロジー部
▼プロフィール
2008 年入社。
ラジオスタジオ技術・中継技術を担当。
2010 年~
ラジオAM 送信機更新・モバイルマルチメディア放送方
式検討作業班担当。
2011 年~
テレビ送信設備計画部にて、送信技術・回線技術を担当。
2013 年~
ラジオ送信担当及びラジオ受変電設備更新担当。

2015 年~
FM 送信置局及び無線中継回線装置更新担当。
2016 年~
テレビG スタジオ更新担当。
2017 年~
ラジオAPS 及び営放システム更新担当。
2018 年~
クラウド同録システム開発。
2019 年~
第8 スタジオ更新担当。


納入事例_TBSラジオ様第8スタジオ_07 左三角 第8スタジオのブース
TBS ラジオ様のスタジオマイクは、天井から吊るされているのが特徴的。天井にはレールが敷かれており、パーソナリティやゲストたちが座る位置にスライドさせて調整します。
マイクのオン/ オフはミキサーが行うため、 パーソナリティは卓上のタリーランプでオンかどうかを確認します。カフボックスには、咳が出そうなときに使用するミュートスイッチしかないのも他局と異なる点。
今回の更新で、タリーランプとミュートスイッチを時計と分離しています。
卓上のアクリル板は、新型コロナウィルス感染防止のために設置。



▶株式会社TBS ラジオ

〒107-8001
東京都港区赤坂5-3-6
TEL:03-3746-1111
URL:https://www.tbsradio.jp/
【TBSラジオ】周波数付き_ロゴのみ