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株式会社東京三光 様 阿部栄一氏、古賀巧己氏編

株式会社東京三光 様

DiGiCo「Quantum7」「SD5」「Quantum338 with KLANG」
「SD10」「SD10-RE」「SD12-96」「SD11i」

株式会社東京三光様は長年DiGiCoのコンソールを使用していただいており、この度2台のQuantum338 with KLANGを導入いただきました。横浜機材センターにお邪魔して、音響エンジニアの松永哲也氏と阿部栄一氏、古賀巧己氏にお話を伺いました。


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▲音響部チーフ 阿部栄一氏(左)、音響部主任 古賀巧己氏(右)
 
●DiGiCoだからできる大規模イベントでのマルチコンソール使い
現場によってハウスとモニターの両方を受けるときは、両方のコンソールをDiGiCoにするとうかがいました。

古賀氏:
例えばハウスがSD7やSD5、モニターをSD10とかね。マルチコンソールでループすると楽ですよね。接続と操作が。お互い同じものが同じステージラックでつながっているっていうのもあるし。ゲイントラッキングも、現場によって使っています。ハウス側が親になってついてこいってときもありますけど、モニターマンがやりたいっていえばどうぞどうぞっていう感じでやってます。だいたいはお互いがゲインをあらかた決めたらトリムでやろうねってことになります。

古賀氏:
去年やった現場だとハウスでQuantum7が2枚、モニターで7、5、10。合計5台でワンループにして使いました。

阿部氏:
その時はワイヤレスが100くらいあって、それプラス、イヤモニも結構ありました。バンドもあったし。SD-Rackも相当つなぎました。ステージ側に6台かな? 横並びで。コンソールとラックの間はオプトコアで接続してるんですけど、その限界まで行きましたね~。一回ここで全部組むときに、あ、これダメだ限界超えてるってなって(笑)

古賀氏:
それじゃ、こっちは何ch削って~って。もうそれがループの最大で、これ以上ないなって感じでした。

阿部氏:
アウトも使うカードの数を分けて、Orange Boxも投入して限界まで使いましたね。

古賀氏:
ホントにDiGiCoのグレードになるとインプット/アウトプットの心配はいらないし使い勝手もいいので、そこがすごいなと思うところです。いくら入出力数が増えても、ストリーミングが増えても心配せずにドンと入れるんですけど、その時ばかりは限界ってあるんだなって思いました。
いや、でもDiGiCoじゃないとできない仕事だし、ホントすごく助かっています。会社にDiGiCoがなかったら恐ろしいことになってるな~って思いますね。

規模感がすごく大きい。しかも、その現場は別々の会場にオプトコアの光ネットワークでつないだそうです。その距離、150mを2つつなげて300m、ループ分でもう300m、計600m引いたというから驚きます。DiGiCo側のアナウンスではオプトコアを光ネットワークのループで接続すればDiGiCoコンソールは最大5台、SD-Rackは最大14台まで接続できるということですが、海外でもこんな大きな規模のイベントはめったに聞きません。とてもうれしく、しびれるようなお話でした。


●DiGiCoの音は良い、と思います
SD-Rackに32bitカードが入ってきたことで、オペレートに関して考え方が変わりましたか?

古賀氏:
SD-Rackに32bitカードが入ってきた当初、圧倒的にいいのはわかりました。ただ、24bitと32bitが混在してしまうとどのチャンネルの何が原因なのかが分からず、どう処理したらいいのか判断に困るので、ツアー毎、現場ごとで揃えられるほうで揃えてます。32なら32で、24bitで揃えるときもある。でも、あるものはもらったほうが絶対に良い。それを再現できれば、あとはトータルで処理すればいいって最近は思いますね。

阿部氏:
24bitで悪いと思ったこともないんですけど、96kHz、32bitでやってて分離が良すぎるからといって困ることはないです。DiGiCoを使う機会が多いので、良くも悪くもDiGiCoの音が基準になっています。ほかのメーカーの卓を使うと「う~ん」ってなっちゃうことが多いので。DiGiCoの音は、いいんだと思います。

先ほど納品されたばかりののSD-Rackの入出力カードがすべて32bitだった理由がわかりました。贅沢すぎるようなお話をありがとうございます。



●QuantumとSDだとやっぱりQuantumがいい
QuantumとSDを比較してみていかがですか?

古賀氏:
QuantumとSDだとやっぱりQuantumのほうを圧倒的に使いたい。Spice RackのChilli6とNaga6をよく使っていて、Quantumだったら、Wavesをかまさずにこれでやっている感じです。最初は外付けのほうが慣れてはいたけど、最近Mustardのほうに手を出しだしていると、これはこれで感触がいいかな。

阿部氏:
もちろんQuantumのほうが処理速度が速い。MustardやSpice Rackていう独自の機能もあるし。Quantumは、SDのEQとコンプも使えるので、たまに裏でEQされてたり・・・

古賀氏:
(阿部氏の言葉を引き取って)っていう落とし穴を食らっているオペレーターもいるんですけど(笑) 僕は逆にポイント欲しさにデフォルトの自分のEQはMustardでやっていてアーティストの方とかは次の画面で分割してやっています。分割してると、何をしているのかが分かりやすいです。

阿部氏:
この間バンド周りとかは全部中のものでいろいろいじくり倒してこれで大丈夫かなっていうところまでやったんですけど、いかんせんボーカルにかけるリバーブだけね。それだけはどうしても外付けになってしまう。

古賀氏:
僕もそうです、ボーカルリバーブだけは外付け。これさえ中にあればいいなって思いますね。

貴重なご意見ありがとうございます。DiGiCoにフィードバックしていきます。

 

Quantum338は、背面のトップエンドにターコイズブルーのLEDを搭載しています。野外フェスなどでたくさんのコンソールが使われる現場で、アーティストとのコミュニケーションが容易になります。

お二方ともご存じなかったようで、「今度使ってみます。主催者側から消せって言われちゃうかもしれませんけどね。」というお返事。ぜひ使ってみてください。そしてまた感想をお聞かせください。

QuantumシリーズはSDシリーズよりも駆動しているFPGAの数が増えています。その分、プロセッシングの部分とオペレートの部分を切り分けた設計になっており、リスク分散を高めています。また、SDシリーズから継承しているサーフェス部分だけ再起動できるサーフェスリセットという機能があります。エンジン部分は止まっていませんので、サーフェスリセットをかけても音が止まることはありません。実際の操作は、キーボードでも可能です。
「それと、このキーボード、いつから光るようになるんですか?」と阿部氏からのご質問。

はい、キーボードは光らないんですけど、サーフェス部分の下のところがQuantum338から光るようになりました。
「あ~なるほど。会場が暗いと全く文字うちができないんですよ。キーボードの文字うちが楽になります。背面のライトを消したら一緒に消えちゃう? 別々で行けるんだ。ならいいね。338のカラーがブルーだからブルーのライトなんですね。」と、Quantum338の外見装備にも注目していただきました。

本日はお忙しい中ありがとうございました。

 

主要な納入機材

機材 ブランド名 製品名

デジタル・ミキシングコンソール

DiGiCo Quantum7、SD5、Quantum338 with KLANGSD10SD10-RESD12-96SD11i

I/O BOX

DiGiCo SD-Rack、SD-MINIRackOrange Box

※SD7とQuantum7について
SD7は、サーフェスのエンジンを入れ替えるだけでQuantum7へアップグレードが可能。
SD7のサーフェスのままQuantumの機能が使えるようになります。
SD5も同様。
  

▶株式会社東京三光
 横浜機材センター


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