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モニターエンジニアのJames Berry、Beyoncé ”ルネッサンス・ツアー”でDPAを活用
2024年10月29日
 
写真提供: Kevin Mazur/Beyoncé RENAISSANCE WORLD TOUR (Getty Images)

Beyoncé “ルネッサンス・ツアー”のモニターエンジニアであるJames Berryは、高品質な音響システムを必要としていました。ライブだけでなく、最近公開された映画『Renaissance: A Film by Beyoncé』にもサウンドを提供する必要があったからです。

そこでBerryは耐久性に優れて多用途なソリューションとしてDPAを選択しました。「2017ショットガン・マイクのベータテストをしたところ、オーディエンスの収録にとても適していることが分かりました。サウンドの明瞭度と広がりが素晴らしく、PAを通しても歪みがなく広範囲をカバーできました。ほかのショットガンマイクによくある高音域の歪みはなく、観客が盛り上がっても音ががさつかず、安心して音量を調整できました。ハイパスをかける必要がなかったことも大きな利点でした。」と話します。

テキサス州ヒューストンで行われたライブ収録では2017が大いに活躍しました。「スタジアムの上層部を録音するため、キャットウォークの天井から12本の2017マイクを吊るしました。このマイクは小型なので、カメラ・プラットフォームやフロント・オブ・ハウスのデッキにうまく隠すことができました。」

また、オーディエンスの収録には4017ショットガンマイクと5100サラウンドマイクを使用し、バンドには4099楽器用マイク、4011カーディオイド型コンデンサー・マイク、4055キックドラム・マイクも使いました。4017ショットガンマイクは天井に吊るすなど、さまざまな場所に配置されました。そして、アーティストがステージに立ったときの観客のエネルギーを確実に捉えるため、16個の5100サラウンド・マイクが設置されました。

「私たちは5100サラウンド・マイクを徹底的にテストしました。防水カバーやウインドスクリーンをセットして屋外に設置していましたが、雨や風による音質の変化はなく、いつも通りクリアなサウンドで、マイクが壊れることもありませんでした。とても良い結果でした。」

5100サラウンド・マイクで収録したサウンドは映画には特に良かったのですが、もともと5100はBeyoncéのイヤモニ用のオーディエンス収録マイクとして採用されていました。「バンドメンバーで使う人もいましたが、主にBeyoncéのためのものでした。彼女は観客の反応を感じて、一体感を持ちたいと思っているのです。そのため、ステージ前方に5100マイクを設置して最前列の観客を、2017ショットガン・マイクでスタジアム上部にいる観客の音を収録しました。結果は素晴らしかったです。オーディエンスの収録には、5100サラウンド・マイクと2017ショットガン・マイクを合わせて約128チャンネルも使用しましたが、結果的にとても良いサウンドが得られました。オーディエンス収録用マイクを信頼できることは、何より素晴らしいことです。」

Berryは、DPAの楽器用マイクの音質は素晴らしく、とても使いやすいと評価しています。4099楽器用マイクは、サクソフォン、トランペット、トロンボーン、フルートに使われ、ドラムセットには4055キックドラム・マイクと4011マイクが取り付けられました。「4011を選んだのは、サイズや音、明瞭さがすべて私のニーズに合っていたからです。このマイクは指向性が非常に狭く、ドラムセットにぴったりでした。4055はキックドラムのすぐ外に置きましたが、これも私のお気に入りのDPAマイクのひとつです。このマイクは音域全体をしっかり拾い、ヘッドとビータからのクリアな音を捉えます。他のマイクでは同じセッティングでもこのような音は得られませんでしたし、耐久性も十分でした。」

PAの音に長年親しんできたBerryは、DPAのマイクをライブで欠かせない機材と考えています。彼はDPAの耐久性と音質に対して強い信頼を寄せています。「ルネッサンスで使用したDPAの機材は、私の『必需品リスト』にしっかり入っています。モニター用には5100と2017を常に使っていくつもりです。フロントでは、スネアには4011を、キックドラムには4055を使います。これらのマイクは手放せないアイテムですし、2017も今後のライブで使わないことは考えられません。」

ツアー業界で20年以上の経験があるBerryは、Stevie Wonder, Jennifer Hudson, Kings of Leon and Ms. Lauryn Hillといった音楽界の大物達と共に働いてきました。ツアーがない時には、アメリカ中の音響のプロたちに自分の技術や経験を共有することを楽しんでいます。教えることやサポートすることへの情熱が彼を突き動かしており、道中で学んだことをほかの人に伝えられるのは幸運だと感じています。

ポップアイコンのBeyoncéの才能とステージ上での存在感は、約30年にわたり世界の注目を集めています。R&BトリオのDestiny’s Child時代から、ソロアーティストやビジネスウーマンとしての成功を収めた彼女は、その音楽的才能、素晴らしいボーカル、魅力的なパフォーマンスで多くのファンを魅了しています。